
"屏風絵"
屏風に描いた作品
屏風絵は、日本の伝統美であり約1000年前より王家・貴族・城の内部に飾られ、鑑賞の対象とされてきた。
現存の、正倉院に保管されている『鳥毛立女屏風』は有名であり、中世には輸出品・贈答品として珍重された。
近世・安土桃山・江戸時代には金地のきらびやかな屏風がたくさん作られ、その一部を現在でも見る事が出来る。屏風絵は、画集などでは完全に広げた状態で載っていることが多いが、そもそも折った状態で鑑賞することを前提で製作させており、折ることで絵に立体感が生まれる。
基本的な構造は、矩型の木枠の骨格に用布を貼り、さらに用紙を何重にも貼り重ね、最後に本紙(描く紙)を貼る。そして、まわりの木枠には、漆を塗り、金砂子を散りばめ豪華に仕上げていく。こうして出来上がった屏風は表具師の技術と情熱の結晶である。画家は、精神を統一し感謝の思いを込めて筆を入れるのである。
寸法基準(高さ160cm 巾 300cm)